DX経営戦略

DX経営戦略
2024年2月19日制定【取締役会承認】
2026年3月13日改訂【取締役会承認】
DX経営方針(経営ビジョン)
データ活用やデジタル技術が経営にどのような力を与えるのか、従業員の仕事のワクワク感にどうつながるのか。渡敬情報システムが長年自ら探求してきた経験と蓄積された知見(データ)をお客様と共有し、お客様の「気づき力UP」「デジタルスキルUP」「変化力UP」に繋がる新たな体験型の寄り添いサービスを展開することにより、秋田がDXで活性化する素地をつくっていきたい。
1.DX取組み宣言
親会社である株式会社渡敬は、昭和8年に横手市内に洋品店として創業し、昭和30年代に2代目の渡部哲治が測量機器の販売と修理及びオフィス家具の販売を始めました。その当時から「自社の商品は、自社で修理する」というポリシーで運営してきており、その点は渡敬グループのDNAとして受け継がれています。
当社の前身である渡敬のシステム部門も、昭和50年代のオフコン時代には「オフコンを売るならプログラムも自社で作成して、地域のお客様にその仕組みをお届けする」という考えで運営し、その姿勢は変わらず受け継がれてきました。平成3年にシステム事業強化のため分離独立した会社が渡敬情報システム株式会社です。
渡敬情報システムも、創業当時からDNAを活かした「システム保守」という名の、「弊社のシステムを使っていての困りごとはなんでもご相談ください。いつでも弊社の社員が駆けつけてサポートいたします」というサービスを主軸とし、現在でも9割以上のお客様にご利用いただく等、地域のお客様にお役立する地元のITベンダーとして活動を続けています。
経済産業省が平成30年に出したDXレポート以来、次第に全国でDXの風が吹き始めるようになっています。しかし、秋田県が令和4年度に実施した県内事業者のデジタル技術活用実態調査によると、「DXに積極的・段階的に取り組みたい」という回答が31.7%あるものの、「よくわからない」「必要と思っていない」が55.3%を占めています。
親会社の渡敬が主軸として手掛けてきたオフィス環境の世界でも、近年、オフィス環境は働く人の生産性に寄与する重要な経営資源として捉えられるようになってきていますが、これも最新のオフィス環境が生産性向上にどう貢献するか、「見なければ判らない」ので、近年、渡敬の自社オフィスを「クリエイティブ・オフィス」にして、その良さを体験して味わってもらえるようにしたところ、「クリエイティブ・オフィス」の導入が進み始めています。
DXについても、同じように、デジタル技術が経営にどういう効果を上げるのか、従業員の仕事のワクワク感をどう喚起するのかは、見えなければ出発点に立てません。渡敬情報システムが長年自ら探求してきた、デジタル技術を活かした経営、社員の仕事のワクワク感につながる仕事の仕方をお客様と共有することから始めることが重要だと考えます。
私たちは、渡敬グループのDNAを進化させ、お客様企業のみならず、そこで働く従業員が働くことの「ワクワク感」を実感できる、新しいお客様への寄り添い方を推進していきたいと考えます。そのため、①お客様自身が仕事のやり方に課題を見つける力=「気づき力」UP、②それを様々なツールで解決できる力=「デジタルスキル」UP、③DX思考をベースとする「変化力」UPを3本柱にデジタル伴走支援を提供し、地元秋田がDXで活性化する素地をつくっていきたい、それがこの秋田の地で33年に亘ってお客様に支えられてきた弊社の使命であると考えております。
さらに、お客様にこの「ワクワク感」をお届けするためには、まず当社自身がデータ駆動型の組織へと変わらなければなりません。これまでの勘や経験に頼ってきた部分を、データに基づく分析や可視化によって裏付けし、新たな発見を促す経営方針へと転換します。
データ分析や可視化の手法を取り入れることで、従業員の働く環境に「発見」や「ひらめき」「ときめき」が生まれ、それが自社の「仕事のワクワク感」へと直結します。また、データに基づく客観的な意思決定プロセスを組み入れることは、組織内の世代間ギャップを埋め、誰しもが納得感を持って働ける企業文化の醸成にも繋がると確信しています。
2.経営理念
渡敬グループは、
全ての事業活動を通じて、オフィスの生産性向上に寄与し、お客様の成功と地域の発展に貢献する。
渡敬グループは、
お客様に生涯を通じて最大限のお役立ちを追及し続ける。
それが高い顧客満足を実現し、社員の遣り甲斐と成長に繋がる。
3.DX戦略
私たちは、経営ビジョン実現のため、これまでの「困りごとは何でも相談してください。駆けつけます。」という受け身のビジネススタイルから脱却します。渡敬情報システムが長年自ら探求・蓄積してきた実践ノウハウや顧客データ(情報)を最大限に活用し、お客様にデジタル技術の活用が如何に経営を高度化し、社員の働き方のワクワク感につながるかを一歩踏み込んで体験してもらう「体験型の提案をおこなうビジネスモデル」へと当社のビジネスを根本から変革すべく、以下のDX戦略を推進します。
DX戦略①:お客様の「気づき力UP」を目指して、データ活用と体験型提案をおこなうビジネスモデルへ変革する
これまでの「御用聞き営業」から脱却し、当社が長年自ら実践してきたデジタル技術の活用事例(ノウハウデータ)を分類・体系化して自社ホームページ上で公開する。さらに、営業部門が長年CRMに蓄積してきた顧客データを分析してお客様の潜在的な課題を予測し、その課題解決に直結する最適な事例を、秋田県内のお客様に向けて開催する「デジタル化経営勉強会」や「個別セミナー」、そして渡敬グループの「クリエイティブ・オフィス」を通じて実際に体感していただく。この対話と体験を通じてお客様の「気づき力UP」に繋げる営業プロセスへと自社を変革する。
DX戦略②:お客様の「デジタルスキルUP」を目指して、受託開発から課題解決・伴走型のシステム提供プロセスへ変革する
DX戦略①のセミナー等で「気づき」を得たお客様に対し、従来のように「言われたシステムを時間をかけて受託開発する」プロセスから脱却する。まずはお客様と共に「現状分析ワークショップ」を実施し、顧客の業務プロセスや潜在的な課題をデータとして可視化する。その上で、当社内に蓄積された「過去の課題解決・ツール導入実績データ」と照らし合わせ、お客様自身が主体的にDXへ向かっていけるよう(自走化できるよう)、最適な手段(SaaS等の既存ツール、ノーコード、独自のシステム開発)をフラットな視点で選定する。この計画に基づき、アジャイル手法(対話と反復による迅速な開発・改善)を用いてお客様を巻き込みながら共にシステムを構築・定着させることで、お客様ご自身のデジタルスキルUPを促す「俊敏性の高い提供プロセス」へと自社を変革する。
DX戦略③:お客様の「変化力UP」を目指して、販売・受託ビジネスからデータに基づく「伴走型コンサルティングビジネス」へ変革する
DX戦略①の体験型提案や、戦略②のアジャイル開発・伴走支援を通じて得られた「お客様との対話・課題データ」や「システム導入後の定着・効果検証データ」を、社内のCRM等に蓄積し一元管理する。これらのデータを継続的に分析・活用することで、システムや事務機を「納品して終わり」の販売・受託モデルから完全に脱却する。データに基づいてお客様の次の課題を先回りして予測し、新たな提供価値を一緒に探ることで、お客様ご自身のトランスフォーム(変化力UP)を中長期的に支援する「伴走型コンサルティングビジネス」へと当社のビジネスモデルを根本から転換する。
4.DX戦略推進体制および人材の育成
(1)DX戦略推進体制
当社は、取締役会直轄の組織として「DX推進グループ」を結成し、DX戦略を牽引する主導担当者を配置しています。この推進グループを核として、各事業部門から強力なバックアップ(協力)を得て、全社横断的な連携体制でDX戦略を機動的に推進します。この緊密な部門連携により、各部門の現場に分散している顧客データや実践ノウハウ、および渡敬グループの資産である「クリエイティブ・オフィス」を相互にフル活用し、経営・事業・ITが一体となって「体験型提案」および「伴走型コンサルティングビジネス」への変革を牽引します。

(2)人材の育成
当社のDX戦略を推進し、お客様の「気づき・デジタルスキル・変化力」のUPに伴走するためには、全社員のデジタルスキルの底上げと、専門人材の育成の双方が不可欠です。当社では、社員の自律的な学習とキャリア形成を支援するため、「就業時間内個人学習(80時間/年)」の制度化、初回受験料の全額会社負担、資格取得時の報奨金支給といった強力な支援体制を整え、以下の通り計画的な人材育成を実施しています。
●全社的なデジタル・リスキリング(戦略①を支える基盤): 全社員のデジタル・リテラシー向上を目的として、「ITパスポート」の取得を全社員の必須要件としています。
●伴走型開発・AI活用人材の育成(戦略②を支える実行力): お客様に最適な手段を選定し、アジャイルに伴走するため、「kintone認定」等のノーコード開発資格、「Azure AI」等の最新技術資格の取得を推進しています。また、クラウド事業継続の基盤として「Microsoft Azure関連資格」を必須取得と定めています。
●コンサルティング・セキュリティ人材の育成(戦略③を支える高度化): DX推進グループを中心に「DX推進アドバイザー」や「ITコーディネータ」等の取得を推進します。さらに「情報セキュリティ関連規程」に基づき「情報セキュリティマネジメント試験」等の取得を支援し、専門性と信頼を兼ね備えた人材を全社へ拡大します。
5.環境整備
(1)予算
今後ともデジタル技術の活用が渡敬情報システムの発展の鍵であることを認識し、毎年売り上げの2%をデジタル技術に投資します。
(2)現状システムと今後のロードマップ
新たに掲げたDX戦略を迅速かつ強力に推進するため、当社は以下の通りITシステム環境を整備し、継続的なアップデートを行います。
① クラウドファーストによる「技術的負債」の回避: 社内業務で利用しているITシステム(SFA/CRM等)はすべてクラウドサービスで統一し、常に最新の環境を利用できる状態を維持しています。
② データ・AI活用基盤の強化: CRMに加え、すでに「社内ナレッジ活用AIチャットボット」を全社導入し、ノウハウを横断的に検索・活用できる環境が稼働しています。今後はMAツールやBIツールを段階的に連携させ、課題を予測できるデータ基盤へと高度化させます。
③ 開発基盤の整備: 「kintone」をノーコード開発基盤として導入・実践し、アジャイルな提供環境を整えています。今後は「Azure AI」をはじめとする各種AIツールの比較・検証を進め、開発スピードと品質をさらに向上させます。
④ サイバーセキュリティ対策の強化と実践事例の創出: 基本的なサイバーセキュリティ対策はこれまでも実施してまいりましたが、昨今のランサムウェア等の脅威を見据え、インシデント発生時に即復旧できるバックアップ対策を強化します。具体的には、検疫機能を持つクラウドバックアップを利用し、「即稼働」および「BCP(事業継続計画)」の対策を強固なものにするとともに、社員に対するインシデント発生時教育の取り組みを強化します。これらの社内での実践事例とノウハウは、そのままお客様へのご提案強化(体験型提案)にも繋げていきます。

7.経営者のリーダーシップのもとでのデジタル技術に係る課題把握
◆DX推進指標を用いた課題把握結果:
「DX推進指標」自己診断フォーマットにて最新の自己診断を行い、IPAの自己診断結果入力サイトより提出済みです。
◆受付番号:202603AH00001077
8.戦略実施の前提としてのサイバーセキュリティ対策
当社は、DX戦略の実施における事業継続の前提として、サイバーセキュリティリスクへの対応が経営の最重要課題の一つであると認識しています。この認識に基づき、「情報セキュリティ基本方針」および「情報セキュリティ関連規程」を策定し、代表取締役社長を最高責任者とする全社的なセキュリティ体制を構築・運用しています。また、情報セキュリティ対策に適切に取り組んでいることをステークホルダーに対して客観的に証明するため、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が創設した「SECURITY ACTION」制度に基づき、以下の通り**「二つ星」の自己宣言**を実施し、自社ホームページにて公表しています。
実務執行責任者(社長)によるメッセージ
私たちは様々な企業課題に対してソリューションを提供してまいりました。これからも次世代のテクノロジーを駆使し、お客様のビジネスを変革し、競争力を高めるお手伝いをしてまいります。
私たちの使命は、お客様がデジタル技術を活かして従業員が働くことの「ワクワク感」を創出し、従業員エンゲージメントの高い職場作りを通じて、この秋田においても競争力を持った生産性の高いビジネスを生み出す「伴走パートナー」となることです。
私たちは、お客様の「気づき力UP」「デジタルスキルUP」「変化力UP」に繋がる新たな体験型の寄り添いサービスを展開することにより、秋田がDXで活性化する素地をつくってまいります。その思いをこのDX経営戦略書にまとめました。
私たちの使命は、お客様がデジタル技術を活かして従業員が働くことの「ワクワク感」を創出し、従業員エンゲージメントの高い職場作りを通じて、この秋田においても競争力を持った生産性の高いビジネスを生み出す「伴走パートナー」となることです。
私たちは、お客様の「気づき力UP」「デジタルスキルUP」「変化力UP」に繋がる新たな体験型の寄り添いサービスを展開することにより、秋田がDXで活性化する素地をつくってまいります。その思いをこのDX経営戦略書にまとめました。
激しく変化する外部環境や社会・消費者ニーズに対応するため、まずは当社自身がデジタル技術やデータを活用し、積極的な業務の見える化や組織変革を推進して生産性を向上させるとともに、新商品・サービスの提供に努めてまいります。さらに今後は、生成AIを積極的に活用した新しい働き方への変革にも取り組んでまいります。
その上で、これまでお客様とともに積み重ねてきた経験や知見をデータ化・体系化し、そこから得られる洞察を経営判断に活かす「データドリブン経営」の実現を支援することで、真の意味でのDXが達成できるよう、これからもお客様に寄り添いながら活動を続けてまいります。
渡敬情報システム株式会社
代表取締役 渡部 尚男


